本記事は、iDeCo(イデコ)の実践的な長期運用法と強制長期投資のメリットを解説します。6年半で+69.1%の運用実績をもとに、暴落でも売らず積み立て続ける「感情リスク排除戦略」、節税効果、出口戦略の重要性など、初心者でも実践できる老後資産形成の最強手法を具体例とともに紹介します。
新NISAの人気は非常に高く、加入者が増えているというニュースをよく耳にします。
一方で、同じく国が設計した資産形成制度である 「iDeCo(イデコ)」 については、私の周囲ではまだ加入者が少ないのが実情です。
「iDeCoって実際どうなのか?」
「NISAと比べて、本当にやる意味があるのか?」
こうした疑問を持つ方も多いでしょう。
そこで今回は、私自身のリアルな運用実績を公開し、制度の本質を整理してみたいと思います。
2019年からの運用実績(事実ベース)
私は2019年6月から、
eMAXIS Slim 全米株式(S&P500) への積立をiDeCoで開始しました。
- 運用期間:2019年6月 〜 2025年12月26日
- 運用成績:+69.1%
この6年半の間には、
- 2020年のコロナショックによる大暴落
- その後の急騰と調整局面
- 金利上昇・インフレ懸念
といった、感情を揺さぶる局面が何度もありました。
それでも、一切売らず、ただ積み立て続けた。
その結果が、この数字です。
📌 補足注
これは特別な売買判断の成果ではありません。
「判断しなかったこと」自体が最大の判断でした。
私が実感した iDeCo の3つの本質的メリット
① 確実に効く「入口の節税」
iDeCo最大の特徴は、
拠出金が全額「所得控除」になる点です。
これは、
- 運用益が非課税
というレベルの話ではありません。
📌 補足注
税率が高い人ほど、
拠出した瞬間に“確定利回り”が発生する制度
──それがiDeCoです。
運用成績以前に、
すでに「勝ち」が仕込まれている設計だと言えます。
② 「引き出せない」という最強の安全装置
iDeCoは、原則60歳まで引き出せません。
多くの人は、これを欠点だと捉えます。
しかし、私は逆だと考えています。
市場が暴落したとき、
人は理屈ではなく 恐怖で売ります。
iDeCoは、その選択肢を最初から奪います。
📌 補足注
これは自由の制限ではなく、
感情という最大のリスクを排除する仕組みです。
「自分は冷静でいられる」と思っている人ほど、
実はこの“強制力”の恩恵を最も受けます。
③ 世界経済を信じ「何もしない」力
これまでの歴史が示している通り、
世界経済は長期的には成長してきました。
全米株式・全世界株式のインデックスファンドは、
その成長を丸ごと取りに行く仕組みです。
iDeCoは、
この「信じて、動かない」戦略と、
制度的に最も相性が良い器だと感じています。
【重要】iDeCoは「出口」で失敗すると台無しになる
ここは、必ず押さえておくべきポイントです。
iDeCoは優れた制度ですが、
出口戦略を考えずに始めると、思わぬ課税が発生します。
- 退職金・企業型DCとの合算
- 一時金受取か、年金受取か
- 受け取る「時期」の調整
これらによって、
課税額は大きく変わります。
📌 補足注
iDeCoは「始め方」より
「終わらせ方」で差がつく制度です。
事前に、
- 自分の退職金の見込み
- 他制度との重なり
を把握した上で、
拠出額を設計する必要があります。
結論:iDeCoは「意思の弱さ」を前提にした名制度
iDeCoは、
投資が得意な人のための制度ではありません。
むしろ、
- 暴落時に売ってしまう
- 感情に振り回される
- タイミングを狙って失敗する
そうした 「人間らしさ」 を前提に設計された、
極めて合理的な仕組みです。
自分の退職金状況を冷静に見極め、
出口まで含めて設計できるなら、
iDeCoは老後資産形成における 最強クラスの武器になります。
派手さはありません。
しかし、裏切らない制度です。
まずは一歩、
「考える」ところから始めてみてください。
玄水
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